【重要なお知らせ】 「天空×大冒険 ソラカケル」は2025年11月3日(祝)をもって営業を終了いたしました。16年間のご愛顧に心より感謝申し上げます。

「なんで?」「どうして?」その質問が「でも…」「だって…」を生み出している上司が学ぶべき質問力。~その3~

組織の関係の質を本質的に進化させ、それを現場の行動の質へと繋げるためには、単なる体験やノウハウの伝達を超えた、深い「学習のプロセス」が必要です。

ソウルメイトの体験学習型チームビルディング研修は、この変革の第一歩として、参加者の情動を揺さぶり、行動の背景にある思考の深さへとアクセスすることを促します。このプロセスにおいて鍵となるのが、焦点の転換です。マネジメントの視点である「やり方 (How)」の質を高めることに焦点を当てる段階(Do/Doing/How から、リーダーとしての「あり方 (Being)」の視点へと昇華させることが求められます。リーダーシップは、スキルだけでなく、この「あり方」によって人を動かすからです。

体験学習サイクルにおける最も重要なステップは**「内省と探求」です。ここでは、表面的な出来事(ステップ2)ではなく、「なぜその思考パターンをとったのか」という、個人の固定観念や認知の歪み(メンタルモデル)** に踏み込みます。

この深い洞察(インサイト)を得るために不可欠なのは「判断の保留」です。私たちは日常的に、自分の枠組み(メンタルモデル) の中で情報を解釈し、結論に飛びついてしまう傾向があります(推論の飛躍)。もし最初に持っていた考えや枠組みに縛られたままでいると、本当に素晴らしい発見があったときにそれに気づかないまま終わってしまう可能性があります。真の探求モードに入るには、「怖れの声」や「皮肉の声」といった内なる声を乗り越え、関心を寄せ、すべての先入観を脇に置いてみる開放性が必要です。

この判断保留の姿勢があって初めて、次の段階であるダイアログへと移行できます。ダイアログとは、誰が正しいか正しくないかを決めたり判断したりすることよりも、お互いの持っている文脈をストーリーで共有し、ナラティブな対話を通して新たな意味を創り出すこと(社会構成主義的なアプローチ)です。この共創のプロセスは、外部の力で変革を試みるのではなく、内部の力(内発的動機) を起点として組織を自己組織化へと導き、継続的な成長を可能にします。

最終的にこの学習プロセスを駆動するのは、リーダー自身のビジョンに対する「本気のコミットメント(自己マスタリー)」です。リーダーがフルに解放されたエッセンス を示すことで、チームは挑戦と探求へのエネルギーを注ぎ始めるのです。